テイルコートと呼ばれますが、
新郎スーツのこともフロックコートと呼ぶので、
特に区別する場合は「イブニング・テイルコート」と呼ばれたりします。
欧州では「イブニング」だけで通るともいいます。
その名の通り、夜の正礼装ですが、
フォーマルの中でもいちばん格付けの高い「最礼装」とされるので、
国賓を招く際、国王級の葬儀などでは着用されることがあります。
大は小を兼ねるということでしょうか。
燕尾服は着用の機会が少なくなり、タキシードに取って代わられつつある
という事を言われたりしていますが、
これはテレビなどで私達が目にするのは公式行事など、
限られたシーンというイメージもあるのではと思います。
その証拠に、馬術競技や演奏会の指揮者、社交ダンスなど
スポーツ芸術の世界でも重宝される衣装なのです。
のだめ~で玉木さんが演じる指揮者も然りですね。
18世紀にフランスでイギリスの乗馬服が流行し、
前裾をカットしたのが始まりとされていたり、
19世紀のイギリスで黒が流行し、それが男性の礼装になったという説などがあります。
19世紀のイギリス・・・そう、実は産業革命の真っ最中!
煙を多く出す工場などが増えた為、ススや煙がついても目立たない色が
好まれたという事も、礼装の色に少なからず影響があったのですね。
襟にある光沢のある生地、拝絹(はいけん)は薄暗い照明でも
顔が映えるようにされていたり、
エナメルの靴も、薄暗い中で女性のドレスを踏んで靴墨で汚さないように
工夫されたと言われています。
敷居の高い燕尾服ですが、歴史を紐解くと
当時の人たちの流行を追いかけたミーハーな行動や、
汚れの目立たない生活感のあふれる工夫を重ねたものだと知ると
見る目も変わってきませんか?
もちろん、着るシーンは限られていますし、
着用に際しては、肌着や靴下、時計やステッキにまでルールがありますが、
さすがにそこまで求められる事はそうそうないので、
ここぞというシーンでは一度は着用いただきたいフォーマルです。
当店の燕尾服は国産で職人が一着ずつ仕上げています!
フォーマル専門店ノービアノービオ 南青山店
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